書籍「フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略」から
近年、マーケティングの世界では「FREE戦略」が超人気だと言います。
クリス・アンダーソンの書籍「フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略」はベストセラーになりましたね。
21世紀の経済モデルとも言われるこの「FREE」。
価値あるモノを無料で提供するという戦略。
実は、このような商品やサービスなどをFREE(無料)で提供しつつ、別途、収益や利益を何らかの形で獲得するビジネス・モデルそのものは古くからあります。
皆さんもスーパーや百貨店の試食・試飲コーナーから化粧品サンプル・ポケットティッシューの無料配布、無料テレビ放送、など一度は体験されていると思います。
最近では携帯電話やインターネット回線の無料期間、通信販売の送料無料サービス、無料で提供されるゲーム・コンテンツなどもそうですね。
勿論、全てFREE(無料)で提供していると企業としてはたちまち倒産に追い込まれます。
ですから、これらは、まずは無料で提供しておいて、その後、顧客とのパイプをつくりつつトータルで利益を上げるようになっています。
つまり、フロントエンドとバックエンドの考え方です。
フロントエンドで見込み客を獲得しておいてその後、バックエンドの商品やサービスの販売に誘導しトータルで売上を上げて利益を得る考え方ですね。
しかし、今はFREE(無料)で提供するモノが、一昔前と大きく変わっています。
相当値打ちのあるものがFREE(無料)に使われるようになっています。
「ほんとにタダでいいの?」
「値段を付けても売れる商品・サービスですよ」
というものがFREE(無料)で提供されているのです。
このFREE(無料)で提供するのとしないのでは人間の心理として大きく変わるとのことです。
例を挙げると、
1000円の商品を500円で提供しますと打ち出した場合、お客様は500円の得になります。
もう一方で
300円の商品をFREE(無料)で提供しますと打ち出します。
お客様は300円の得になります。
どちらが、お客様の反応が良かったかというと、後者の300円が無料になる方だそうです。
それだけFREE(無料)と言う言葉は魅力的に感じるのです。
中長期のスパンで確実に顧客をつかんでいくということ
まして、そのFREE(無料)で手に入れたものが本当に価値のあるようなものだった場合、お客様が持つ提供者へのイメージはたいへん良いモノになります。
こうなると、あとはそのお客様に徐々に商品やサービスを薦めていくだけです。
ある一定の期間、そのお客様への売上を集計すると十分な利益が出ているという算段です。
FREE(無料)は特にネットビジネスで頻繁に行われていますがリアルビジネスでも、もっと取り入れて良いのではないでしょうか。
多くのネットビジネスの手法は、そのままリアルビジネスで取り入れることができます。
ネットショップの顧客管理やメールマガジンなどはリアルショップより、数倍進んでいますしね。
そして、中小の企業や店舗でもこのFREE(無料)戦略はすぐ取り入れることができます。
ぜひ、一考してみて下さい。