さて、かなり久しぶりの投稿にまってしまいましたが、年末になると「来年こそ頑張って投稿するぞ」と意気込むのが恒例になってしまいました。
知り合いが映画館の広告に携わったという話を耳にして、長い広告業人生でも、映画館の広告CMは一度も扱ったことがない自分にとって興味深かったので詳しく聞いてきました。
CM出稿する映画は劇場版「呪術廻戦」で12月24日(金)から上映されます。
上映される期間のうち、正月をまたいで2週間の間クライアントのCMが流れるということです。
呪術廻戦って?大人気のコミックだった
おはずかしい話、この話を聞くまで「呪術廻戦」というコミックを全く知りませんでした。
成人になってから、コミック誌やアニメにとんと縁がなく、昨年の「鬼滅の刃」が20年ぶりぐらいのアニメだったと思います。
とにかくこの「呪術廻戦」も「鬼滅の刃」に負けず劣らず凄い人気だそうで、クライアントさんも映画のCM出稿の話が来た時、すぐにOKされたそうです。
さっそく「呪術廻戦」・・・ちょっと調べてみました。
『呪術廻戦』は、「週刊少年ジャンプ」(集英社刊)にて連載中で、シリーズ累計発行部数5,000万部を突破している芥見下々(あくたみげげ)著の人気コミック。
同作を原作としたTVアニメシリーズは、2020年10月から2021年3月まで放送され、MBS/TBS深夜アニメ枠歴代1位の視聴率を獲得。
定額制動画配信サービス全体の視聴者数週間ランキングでも、約2カ月に渡って1位を記録し続けました。
物語は、現代社会を舞台に、人間の負の感情から生まれる「呪力」を操る「呪術師」たちの戦いを描く内容で、主人公・虎杖悠仁(いたどりゆうじ)をはじめとした個性豊かなキャラクターの人間模様や成長が人気の要因になっています。
えげつないコミックでした。(遅まきながら納得です)
しかも主題歌を担当しているのがKing Gnuと言うからまたまた驚きでした。
映画を見る層は、子どもから若者を中心になると思われ、そのへんも同層をターゲットにするクライアントの食指を動かしたようですね。
映画館での広告(シネアド)について
「シネアド」というのが映画館のCMの媒体名です。
シネアドについて考えてみると、
- 作品によってターゲットが絞れる
- テレビと比べ料金が安い
- 殆どの人が視聴する
この3つが大きな利点ではないでしょうか?
作品によって、男女・年齢など鑑賞者が絞られることで、ターゲット・ロスの無い効率的な広告をはめることができます。
出稿料金もテレビと比べると格段に安く、また広告素材もテレビなど他の媒体で使う動画と使いまわしできるため、安く抑えることができます。
上映時間になると場内が暗くなり、映画の予告編が始まり本編の上映へと続くのですが、この本編が始まる直前にCMを挟むことで、今か今かとスクリーンを凝視している観客に訴求することができ、CMの到達率でいうとほぼ100%に近いのではないでしょうか。
※あくまでも映画館に着た人が対象なので、テレビなどビッグエリアを対象にしたものと一概に比較はできず、その編は費用対効果を見てということになります。
『呪術廻戦』同様のインパクトが必要!?
「映画が始まる前の予告の長さ」は誰しも経験されたことだと思います。
予告時間は最低5分、長くて20分とのことです。
ただ、大画面・大音量で迫力が加わり、誰もがスクリーンに目をやるのではないでしょうか。
私は、今まで映画館で何本のシネアドを観たか数えきれませんが、ほとんど記憶に残っていません。
映画の予告編はそれなりに覚えていたりしますが、シネアドが何だったか全く記憶にありません。
ただ、シネアドとは違いますが、本編上映前にシネアドと同じように流れる「NO MORE 映画泥棒」はしっかり頭に残っています。
予告編より、こちらの方が頭に残っている人が多いのではないでしょうか?
インパクトありますよね。
やはり、シネアドもインパクトが必要です。
せっかく、迫力ある映像と音響でCMを見てもらうのですから、頭の隅にでも残るようなCMでないともったいなく感じます。
TVや他の広告の素材の使いまわしも安上がりで良いですが、映画館ならではのCM素材を考えるのがベストでしょう。
『呪術廻戦』の人気に上手く乗れる!?
さて、知人が扱ったシネアドですが、映画が『呪術廻戦』ということで多くの動員数が予想できます。
作品がお客様をどれだけ動員できるかにかかってますからね。
結果はあらためて聞いてみたいと思います。
クライアントは若年層を狙った商品・サービスの提供を行っている企業ということですが、結果良ければ、ゴールデンウイーク、夏休み前とシネアドを検討する余地が出てくるでしょう。
コロナ禍で映画館や劇場は大きな打撃を受けていますが、素晴らしい作品は次々出てくるので、シネアド業界の活性と良質の広告の出現に期待したいと思っています。