好調!アウトレットモールが売れる理由は?
今日の話題
休日には郊外のアウトレットモールで買い物を!
と考えている人は多いと思いますが
それもそのはずで、
日本のアウトレットモールの市場規模は
5930億円(2011年矢野経済研究所調査より)
だと言います。
1カ所あたりの平均年間売上は152億円。
日本百貨店協会加盟店の平均年間売上が242億円ですから
アウトレットは既に百貨店の約63%を売り上げている
計算になります。
これだけ景気が悪いと言われる中、
なぜ、アウトレットモールがそれだけ好調なのか?
そこには考え抜かれた販売戦略・戦術があるということです。
巧みな戦略と戦術がアウトレットモールを支えています
まず、渋滞。アウトレットモールではつきものの渋滞ですが、
モールには必ず余剰の土地が確保されています。
そこを駐車場にすれば渋滞も緩和するのですが、
その土地は、いずれモールの拡大や改修に使用するもの。
あえて駐車場にして、平日など空いて見えるのを避け、
渋滞で逆に入場前に待たされる時間を作り
期待感をあおるそうです。
次に店舗間9メートルという道幅。
これは、街の道幅に比べ広く取ることで
非日常を演出して購買心を高める効果があるそうです。
そして、必ず入り口近くの角の店には
ナイキなどの大型ブランドが配置されています。
スポーツ関連はアウトレットでも販売力があり、
入り口付近に人気ショップを置くことで
賑わいを出すとともに、そこから先への
期待感を高揚させています。
また、バーゲン時期にも工夫しています。
一昔前は、夏のバーゲンは7月中旬
冬のバーゲンは12月中旬からでしたが、
最近では、それより1ヶ月早くなっています。
しかし、アウトレットモールでは、
さらに1ヶ月早くセールを行うことで
先取りに集う消費者の購買心を高めています。
日本のアウトレットモール特有の商品販売システム
まぁ、こういった素晴らしい戦術が施されているアウトレットモールですが、
実は、商品の価格はそんなに安くないのです。
安くてもアウトレットのプロパー商品で
だいたい、2~3割引程度。
しかも、通常の店舗と違い、
アウトレット専用商品も多数用意されています。
特別安いのは、いわゆるフロントエンド商品で
初めから安く売るために作られた商品が殆どです。
もともと、アウトレットモールとは
売れ残った在庫商品や傷物商品を安く販売するという
コンセプトで誕生したものですが、
今の日本のアウトレットは
まったく新しい販売形態を形成し、巧みな戦略と戦術で
巨大な販売形態を創り上げているということです。
しかし、郊外に出かけ、まる1日モールで
時間を過ごすのは
買う買わないを別にして楽しい1日が過ごせます。
フードコートも充実していますしね。
まだ、行ったことの無い人は
一度自分の目でみて、その戦略・戦術を探ってみるのも
面白い1日になりますよ。