とあるワイナリーの資金集めのマーケティング戦術
「販促のアイデアはないのか!」
「アイデア会議を開くぞ!みんな幾つか良いアイデア用意するように!」
広告・宣伝部や販売促進部によく見られる光景です。
「ネタが尽きたなぁ」とこぼす場面もよく見ます。
こんな時は昔の事例を調べてみるのも一考です。
実は、現代にあてはめても、充分通用するアイデアの宝庫なのです。
例えば、こんな例があります。
昨今のワインブームで日本にも多くのワイナリーが誕生しました。
その中でも特に小規模のワイナリーでは
主に資金集めのために
ブドウの苗木一本一本にオーナーを募集し、
ワインになったあかつきには
個人の名前をラベルに冠して届けるといったサービスを
提供しているところがあります。
ワイン好きには、苗木のオーナーになることで
世界に一つの、
自分の名前のワインができるのだからこんなに嬉しいことはありません。
ワイナリーとしては、資金が事前に集まるのと、
将来の優良顧客を同時に獲得するのだから
よくできた“仕掛け”です。
で、この仕掛けのアイデアですが、
次の話が原点になっているのではないかと思うのです。
それはアメリカのある少年の話です。
少年はたくさんのウサギを飼っており、
毎日ウサギ達にやる草を大量に調達しなければなりませんでした。
とうとう一人で集めるのに限界を感じ、
彼は近所の子ども達を集め
「君たちがウサギの草をとってきてくれたらこの可愛いウサギたちのそれぞれに君たちの名前をつけてあげるよ」
と言いました。
翌日から近所の子供達は
自分の名前のついた可愛いウサギのために
せっせと草を運んだそうです。
どうですかこの話。
資金と草の違いだけでほとんどワイナリーの話と似ているでしょう。
実はこの少年は後の鉄鋼王となった
アンドリュー・カーネギーです。
カーネギーは少年の頃から商才があったのしょう。
時代の違いはあっても、よく似たアイデアが眠っているかも
この2つの例は、時代こそ違うのですが、本質的には一緒のアイデアです。このように、時代によって色々見せ方や仕掛け方は違いますが、
アイデアの本質は意外と変わってないのかも知れません。
アイデアにつまったとき、
こういった昔の逸話からヒントを得るのも
一考する価値はありますよ。